ContextCaptureユーザーガイド

処理構造

2つの主要なContextCaptureモジュールは、ContextCapture MasterとContextCapture Engineです。両者は次のようなマスター/ワーカー型になっています。

  • ContextCapture Masterは、ContextCaptureのマスターモジュールです。グラフィカルユーザーインターフェイスを通して、入力データと処理設定を定義したり、処理タスクを実行したり、タスク進行を監視して結果を可視化したりすることができます。Masterはタスクの処理はおこなわず、タスクを基本的なジョブに分解してジョブキューに指示します。
  • ContextCapture Engineは、ContextCaptureのワーカーモジュールです。Engineは、ユーザーが操作することなく、バックグラウンドで稼働します。手の空いたEngineは、ジョブキューの未処理ジョブを、ジョブの優先順位と指示された順番に従って処理していきます。ジョブは通常ATか3Dリコンストラクションであり、さまざまなアルゴリズムを用いています(キーポイント抽出、自動タイポイントマッチング、バンドル調整、高密度画像マッチング、ロバスト性の高い3Dリコンストラクション、シームレスなテクスチャマッピング、テクスチャアトラスパッキング、レベルオブディティール生成など)。

自動化の必要性のため、ContextCapture MasterインターフェイスはPython APIに置き換えることができます。「ContextCapture MasterKernel SDK」も参照してください。

このようなマスター/ワーカー型によってContextCaptureはグリッドコンピューティングに対応しています。複数コンピュータで複数のContextCaptureエンジンを同時に稼働させることにより、処理時間を大幅に削減し、ジョブキューを連携させることができます。

ContextCaptureのグリッドコンピューティング能力は、オペレーティングシステムのネイティブファイルを共有するメカニズムに基づいています。これによって、ContextCaptureはSANやNAS、または共有された標準的なHDDに対応しています。特別なグリッドコンピューティング構造を用意する必要はありません。

  • ContextCapture ViewerContextCaptureの無料の軽量表示モジュールです。このビューアは、ContextCaptureのネイティブフォーマットに最適化されています。レベルオブディティール、ページング、ストリーミングなどにより、スムーズなフレーム率で、何テラバイトもの3Dデータをローカルでもオンラインでも迅速に表示できます。また、ContextCapture Masterとの連動により、ワークフローに沿ってモデル制作の品質を管理します。成果物を生成する過程でビューア上で確認するという使い方もあります。
  • ContextCapture設定:ContextCaptureの構成を管理します。
  • ライセンス管理ツール:ContextCaptureのライセンスを管理します。